不勉強が身にしみる
いや、まったく。
不勉強が身にしみる 学力・思考力・社会力とは何か (光文社新書)
- 作者: 長山靖生
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2005/12/13
- メディア: 新書
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常々そう思う。
手厳しいことを言うと、「努力しても報われない」と感じている人の多くは、実は努力をしていない。
序章 不勉強社会ニッポンの現実、より
おお、えぬえぬ。しんでしまうとはなさけない。
青い鳥もどきの「本当の自分探し」だの、
ペーパーテストを軽視して、情実の温床の「人物重視」だの、
意欲だの思考力、表現力だのよくわからないものを評価する「ゆとり教育」だの、
基礎なき「自ら考え、自ら学ぶ」生きる力だの、
根拠無き学歴社会の対義語の「実力社会」(not資格社会)だの、
躾も教育も、道徳も社会化も全部学校に丸投げの親だの、
「信じる」という根拠の無い精神論(「信じるというのは、善良な行為ではなく、思考の停止である」第5章 自然科学と論理的思考力、より)だの、
「ふつう」を否定して、漠然とした「自分らしさ」「夢」を礼賛する、だの、
結局は戯言なんだよな。
結局のところ、「個性的でありたい」と願う現代人の理想的な生き方は、「勝ち組」という高級労働者ではなく、「旦那」という高等消費者なのだ。だが、消費者を目指すことは、職業には結びつかない。
第六章「好きなら伸びる」は本当か、より
他人だって努力しているんだから、自分の人生が思い通りに行かないのは当たり前か。
学ぶことは「好きなことを見つける」のと「客観的評価を受ける」のと「嫌いなことでも理解し、水準以上に達する努力をする」というバランスが取れなければ、本当には伸びない。
(中略)
人が何かを気取るのではなく、真に何者かであるためには、当たり前に努力をする以外、道は無い。
第六章「好きなら伸びる」は本当か、より
こりゃまた手厳しい。