景気とは何だろうか

 藻谷浩介先生曰く、日本を駄目にした言葉の一つとして、「景気」があるらしい。

景気とは何だろうか (岩波新書)

景気とは何だろうか (岩波新書)

 難しいことは、頭が悪いのでよくわからない。
 でも、
 「失われた十年」が、実は景気が回復していた時期なんて、
そんなことって、ありか。

 景気の要因としては、内因だの外因だの色々あって、上がったり下がったりするが、
国民の暮らしの向上にはたいして役立ってないだなんて、
そんなことって、ありか。

 不良債権って、その多くが現在進行形で営業中の「生きている」もので、示威的な判断で不良呼ばわりされて、現在「生きている」企業活動が殺されていくって、
そんなことって、ありか。

 著者の主張に対しては、国家の財政が危機的状況にある中で、公共事業ばっかり無限にやってられねえだろとか、最低賃金の底上げ等は一見有効に見えて、国際競争力を失ったり、最悪企業が海外に流出するだろとか、色々反論もある。
 でも、景気がよくなっても生活の質がよくならない今の時代、地方自治体は数値目標をたてて、頑張っていかなければいけないと意見には賛成かもしれない。

 なんにせよ、
「いつか景気がよくなって、そうなれば、なにもしなくても自然と所得は増えていくだろう」なんて、幸せな時代は終わった、ということか。
 いや、そんな時代があったのかどうか知らないが。